保育士と幼稚園教諭どっちがいい?仕事内容の違いや給料などから比較
どちらも子供達の成長を見守る職業であることは共通していますが、実は多くの面で異なっています。
そこで今回は、保育士と幼稚園教諭、どちらがどんな人におすすめなのかを仕事内容や給料などからご紹介していきます。
保育士と幼稚園教諭では必要な免許も異なりますので、自身の未来を慎重に決定しましょう。
保育士と幼稚園教諭、仕事内容の違い
まずは保育士と幼稚園教諭の仕事内容の違いから見ていきます。
保育園と幼稚園では通う目的や過ごし方が異なっており、保育園は生活の場所・幼稚園は教育の場所と考えるとわかりやすいかもしれません。
この違いは必要な資格にも現れており、保育士は児童福祉法によって0歳からの乳幼児のお世話ができるのに対し、幼稚園教諭は教育職員免許法によって3歳以上の幼児に教育指導ができるようになっています。
■仕事内容の違い
保育士・幼稚園教諭の役割と働き方比較表
※表は横にスクロールしてご覧ください
| 項目 | 保育士(保育所) | 幼稚園教諭(幼稚園) |
| 施設の定義 | 児童福祉施設(生活の場) | 学校教育施設(教育の場) |
| 管轄 | こども家庭庁 | 文部科学省 |
| 必要な資格 | 保育士資格(国家資格) | 幼稚園教諭免許状 |
| 対象年齢 | 0歳〜5歳 | 満3歳〜5歳 |
| 標準的な時間 | 7:30〜19:00(シフト制) | 9:00〜14:00(+預かり保育) |
| 給食 | あり(自園調理が多い) | お弁当または給食 |
| 夏・冬休み | 基本的になし | あり(春・夏・冬休み) |
| 重視事項 | 生活習慣、情緒の安定、養護 | 教育、集団生活、就学準備 |
最大の違いは「管轄」と「目的」で、その違いにより仕事の内容が変わってきます。
■保育士(保育園)
元々は厚生労働省、現在はこども家庭庁が管轄する「児童福祉施設」です。共働き家庭など、家庭で保育ができない親の代わりに、子どもを預かって育てることが目的です。
そのため、仕事の中心は「子どもの生活全般のサポート」になります。食事、排泄、着替え、お昼寝など、生きるための基本的な生活習慣を身につけさせ、情緒を安定させることが最大のミッションです。
対象年齢と一日の流れにも違いがあります。保育士は、首のすわっていない0歳の赤ちゃん〜就学前までの子どもを担当します。これが幼稚園との大きな違いです。
勤務時間は、早朝(7時頃)から夜(19時以降)まで開園しているため、シフト制で勤務します。保育所保育指針に示される「養護」と「教育」を一体的に行う役割を担い、生活援助と遊び・発達支援の双方を行うことが求められます。
仕事内容はおむつ交換、ミルクの授乳、お昼寝の寝かしつけなど、身体的なケアが多くなります。また、室内外の遊びの環境構成、年齢発達に応じた保育計画の作成・記録、行事の準備・制作物の作成があります。
保護者が働いているため、送迎時のコミュニケーションや連絡帳でのやり取りなど、家庭と連携した支援が重要な仕事のひとつとなってきます。
■幼稚園教諭(幼稚園)
文部科学省が管轄する「教育施設(学校)」です。小学校や中学校と同じく、学校教育法に基づく施設であり、就学前の教育を行うことが目的です。
幼稚園教育要領に定める五領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)に基づき教育課程を編成し、保育・教育活動を行う役割を担います。
「学校」としての立ち位置で、入学前教育の一端を担うことが明確に位置づけられており、授業時数や教育課程の編成など、学校教育法上の枠組みの中で業務が行われるのが特徴です。
遊びや集団生活を通して、社会性や知的好奇心を育て、小学校へのスムーズな接続を目指しているため、勉強の時間や、体育、音楽などのカリキュラムが組まれていることが多い傾向にあります。
幼稚園は、基本的に3歳児からの入園となり、満3歳〜就学前までの子どもを預かります。
勤務時間は、子どもがいる時間の9時〜14時頃(預かり保育を除く)が基本です。子どもが帰園した後は、翌日の教材準備、行事企画、事務作業などを行います。
五領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)を踏まえた一斉活動や遊びを構成、朝の会、設定保育(製作・音楽・運動・リトミック・行事練習など)、帰りの会など、授業に近い流れを組み立てるなどクラス単位活動が中心です。
集団行動のルールを中心に教え、運動会や発表会などの行事に力を入れている園が多く、その準備や指導も大きなウェイトを占めます。
■担当できる子供の人数の違い
保育士と幼稚園教諭では担当できる子供の人数が異なります。
幼稚園教諭は一律で35人までの1学級を1人で担当することができますが、保育士は年齢によって担当できる人数が決まっています。
・0歳児:3人まで
・1~2歳児:6人まで
・3歳児:15人まで
・4~5歳児:25人まで
ただし、一部の認可保育園の場合はこの担当人数とは異なる場合がありますので、一般的な人数とお考えください。
■休暇の違い
先ほどもご紹介したように保育園は生活の場所ですので、夏季休暇・冬季休暇などの大型連休は基本的に取れないと考えましょう。
幼稚園は園児に夏季休暇・冬季休暇がありますので、それに合わせて幼稚園教諭も大型連休をとっています。
休暇の日数が増えるため給与は減ってしまうことも考えられますが、有給休暇をうまく使って休暇を確保していることが多いです。
現代のワークライフバランスを重視する働き方をみると幼稚園教諭を選ぶ方が多いかもしれません。
保育士と幼稚園教諭ではどっちが給料はいい?
保育士と幼稚園教諭の給与に関してですが、厚生労働省の2018年度賃金構造基本統計調査(10人以上の園)によるとほとんど違いはありません。
保育士の平均月収が約27.7万円、幼稚園教諭の平均月収が約27.7万円ですので、月給に関しての差額はほぼないといえます。ボーナス(年間賞与)に関しては保育士が約74.2万円、幼稚園教諭が約80.8万円です。その差額は5.9万円となりますが、こちらも大きな差はないといえます。
ただし、先ほどもご紹介したように長期休暇の有無の差は保育士と幼稚園教諭ではありますので、そこを考慮すると給与面での差はあると言えるかもしれません。
どちらに就職するか悩んだらまずは見学!
ここまで仕事内容と給与についてご紹介してきましたが、どちらが自分に適しているのかは実際の環境を見てみないと判断できないことも多いです。
また、保育園・幼稚園という違いだけではなく園ごとに特色があり、教育方針や運営方針も異なります。
保育園と幼稚園どちらで就職しようか迷った際はまずは園見学をおこなってみる事をおすすめします。
実際の職場環境を見学する事で実際に自分がその園で働いている姿をイメージすることができますので、どちらの道に進むべきなのか決定しやすくなります。
また、実際に働いている保育士・幼稚園教諭に質問できる貴重な場ですので、積極的に利用しましょう。
おわりに
保育士と幼稚園教諭では共通している部分も多くありますが、異なる部分も多くあります。
園の目的や仕事内容、給与など様々な項目で比較をした上で就職先を決定しましょう。
実際に園見学をしてみるとそれぞれの仕事の魅力と大変さを目にすることができますので、ぜひ活用しましょう。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。
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