【保育学生必見!】保育実習の指導案の書き方やポイントまでご紹介!

2020.12.01 | 資格・試験
「保育実習の指導案を書く」という作業は、保育学生にとって悩みのタネとなることも多いのではないでしょうか。
一学生である自分が指導案を書く、ということにプレッシャーを感じる場合も多いようですが、保育士への第一歩と考えて作業を進める必要があります。
ただ、具体的にどのような指導案を作成すれば、保育実習当日、実習をスムーズに行うことができるのか分からないという方も多いでしょう。
今回は、保育実習当日に役立つ指導案の書き方や、ポイントについて詳しく紹介します。

保育実習に欠かせない指導案

ここでは、指導案の基本についてご紹介します。


■保育実習の指導案とは?

指導案は、保育の現場で具体的に何をねらいとし、そのためにどういった指導を行うかを定めるものです。

指導時に必要な環境構成や遊具などを立案し、指導の結果、子どもたちにどのような影響を与えるかまでをまとめます。

基本的に、保育実習先の園の指導案のフォーマットに沿って、指導案を作成します。園にフォーマットがない場合は、学校で用意されているものを使用するようにしましょう。


■指導案の種類

指導案には、長期指導案と短期指導案の2種類が存在します。その違いをしっかり理解しておきましょう。


・長期指導案

年間計画や月案といった長期的な指導案が「長期指導案」です。大きな目標を設定し、これを具体的に短期指導案に落とし込むものとなります。

4月から翌年3月まで、1年間の指導の見通しを立てるのが年間指導案です。

入園式や運動会、遠足、お泊り保育、クリスマス会、お楽しみ会、卒園式など、保育園の年間行事も加味したうえで、その一年で子どもたちにどのような指導を与え、どういった発達を期待するのかをまとめたものとなります。

年間指導案を具体化していくために、1カ月単位で計画を立てるものが月案となります。

月案は、長期のねらいと月のねらい、前月の子どもたちの様子を確認し、子どもが経験する保育内容や活動と、環境構成と指導上の配慮についてまとめたものとなります。

 

・短期指導案

短期指導案とは、週案や日案といった短期的な指導案になります。

週案は、月案を実施するために活動を具体化していくものです。

こちらも、前週の子どもの実態と、今週の活動のねらいを確認することから始まり、ねらいを達成するために、子どもたちに体験して欲しいことや、活動をまとめます。活動に必要となる環境構成や、指導のポイントをまとめ、実際のクラスの様子を踏まえたうえで計画した具体的な保育の活動について記述します。

日案は、その日どのように保育していくか、細かく計画するものとなります。

実習生が作成する指導案は、基本的にこの日案であると考えていいでしょう。

日案は、基本的に「活動」「指導者」「担当クラス」「参加人数」「ねらい」「子どもの様子」「用意するもの」「時間」「活動内容と子どもの姿」「保育の配慮」「環境構成」「指導上の配慮」などの項目が設定されています。

また、園によっては、最後に「その日の評価」「その週の評価」の欄が設置されているところもあります。

評価欄があることは、プレッシャーに感じるかもしれませんが、実習生は保育の道を志し、勉強中の学生です。

そのことを、実習園側もしっかり理解していますから、必要以上に不安にならずに、実習の一日一日を楽しみながら、現場でしか得られないものを身につけていくことを目標としましょう。

保育実習の指導案の作成ステップ

指導案のフォーマットについてのポイントをおさえたら、次はいざ作成となります。

保育実習の指導案を作成する手順について、確認しておきましょう。


■子どもや園の様子を確認

自分が担当するクラスの子どもの発達状況や、園の方針などを把握します。

保育園は0歳児から6歳児までが在籍しますから、担当するクラスによって子どもの様子は大きく違います。自分が担当するクラスの子どもたちの様子、子どものタイプや個性を把握し、指導する際の参考にできるように、日々子どもたちを観察しましょう。

また、園の様子を見ながら方針や理念を正しく理解しておくことで、指導案に盛り込む内容も変わってきます。

園の方向性を理解したうえで指導案を作成するためにも、園の様子の把握は重要なポイントです。


■指導案の考案

園の方向性や子どもたちの様子を確認したら、指導案を考案します。

指導案作成時は、園の週案や月案から大きく外れることがないように配慮することも重要です。作成した指導案は、実習実施日の1週間前を目安に実習担当の先生にチェックしてもらいましょう。

指導案作成に自信がない時は、先輩保育士や、実習担当の先生に相談するのも一つの方法です。

ただ、保育の現場は大変忙しいので、自分なりに課題となっている点や疑問点をまとめ、端的に質問できる状況を整えてから、質問するようにしましょう。これは、保育士として現場に立つようになってからも、必要なスキルとなります。 質問することに対して、緊張しすぎることはありません。

相手が子どもであり、人間である以上、指導案に正解も不正解もありませんが、経験を重ねた保育士だから分かるコツやポイントはあるはずです。

質問を受けた保育士の経験から、学生の指導案へのアドバイスや、活動内容によっては指導のコツ、配慮すべきポイントについて、助言を貰うことは可能です。

悩んだ時には、一度相談してみるといいでしょう。


■副案の考案

先ほども述べた通り、せっかく時間をかけて指導案を作成しても、小さな子どもを相手とする保育にはハプニングなども起こり得ます。また、活動内容によっては、天候に左右されることもあります。

指導案通りに実施できるとは限らないことを前提とし、あらかじめ「副案」を代替え案として用意しておきましょう。

たとえば天候に左右されやすい「おさんぽ」を予定していたら、副案として、雨の場合は室内で対応できる「読み聞かせ」を用意しておけば、いざという時に慌てる必要はありません。急遽読み聞かせに変更となっても、「この本を読もう」とあらかじめ考えておけば、スムーズに保育を行うことが可能です。

副案の設定は、指導案作成時に必ずしておくようにしましょう。


■使用教材の準備

指導案を担当保育者に確認してもらい、OKを貰えたら、次は実習時に使用する教材や遊具の準備を行います。工作などを行う場合は、材料の用意が必要です。

材料は、人数分ぴったり用意するのではなく、失敗した場合も考えたうえで多めに用意するようにしましょう。

空き箱や牛乳パックなどの廃材を家庭から集める場合は、できるだけ時間に余裕を持って、遅くとも1週間前には各家庭に用意のお願いをする必要があります。

廃材を家庭から集めたい場合は、指導案を通常よりも前倒しで実習担当の先生に提出し、確認をお願いしましょう。

保育実習の指導案を作成するうえでのポイント

保育実習の指導案を作成する際には、どのようなポイントをおさえておくべきでしょうか。

重要となるポイントを理解したうえで指導案を作成することは、より質の高い保育実施につながります。

最初は難しさもあるかもしれませんが、回数を重ねるとそれほど時間をかけずに指導案作成ができるようになりますから、実習のうちは「指導案は時間がかかるもの」と覚悟して、丁寧に作成するようにしましょう。

その経験が、いざ保育の現場に出た時に、大変役立ちます。

では、保育実習の指導案作成時に押さえるべきポイントを見ていきましょう。


■指導のねらいを必ず記入する

指導案には、指導のねらいを必ず記入しましょう。

ねらいは、保育園で子どもが安定した生活を送るため、どのような資質や能力を育むべきなのかについてまとめたものです。

たとえば、乳児なら睡眠と遊ぶ時間といった生活リズムを整えること、幼児の場合はお着替えやトイレ、食事などの生活習慣の習得と、年齢によってねらいは異なります。

指導案のねらいには、今回の指導でどのようなねらいを習得させたいと考えているか、具体的に記入しておきましょう。


■実習中の動きを細かく記入する

「読み聞かせをする」「工作をする」「園庭遊びでおにごっこをする」など、指導案を作成したら、次は当日の流れについて細かく記入していきましょう。

たとえば、教室内の机やイスの配置や、必要であれば子どもたちの席順、教材の配布方法などまで、細かすぎるのではないかと思うくらい事前に検討して指導案に盛り込んでおくと、当日落ち着いて実習を進めることができます。

最初は「やりすぎでは?」と思うくらい、細かく書いておいたほうが、当日焦らずに済みます。

実習の回数を重ねるうちに、どの項目が本当に事前検討必須か、どの程度詳しく検討しておくべきかが見えてきます。


■子どもの反応を予想しながら作成する

指導案作成で難しい項目の一つが「子どもたちの反応の予想」です。

子どもたちの反応は、当日になってみないと分かりません。

普段はご機嫌な子どもが、その日に限ってグズグズしている場合もありますし、普段イスにじっと座っていられない子が、その日は大人しく座って話を聞いてくれることもあります。

子どもの反応ばかりは、当日その場になってみないと分からないのです。

それでも、予想を立てておくことは、保育をスムーズに進める大きな助けとなります。

普段のクラスの様子や、クラスを構成する子どもたちの一人ひとりの性格、個性などを考慮のうえ、起こりそうな事柄を予想しておくようにしましょう。

そして、予測に対しての対応策まで考えておくことで、当日落ち着いて実習を行うことができるようになります。

保育実習が終わったら…?

保育実習が終わった後、どのような感想を持つでしょうか。

「思っていたように、指導できなかった」と感じる学生が多いようですが、人間相手、しかも小さな子どもを対象とした保育は、思うように指導できることのほうが少ないと考えましょう。

あとは、想定外のことが起きた時、どのように柔軟に対応して、予定していたねらい習得に近づけるかを臨機応変に考えることができるかが、保育士としての手腕になります。

これは、経験が必要となる部分でもありますから、学生のうちは焦らずに、一つひとつの実習に丁寧に向き合いながら、上手くいかなかったとしても、その実習から吸収し、成長することを目指せばそれで充分だと考えましょう。


では、保育実習終了後にすべきことを見ていきます。

保育実習が終わったら、指導案作成時に予測していたことと、実際に実習を行った際のズレなどを見直し、今後改善していくためにどのような取り組みを行うべきかを検討しましょう。

先ほども述べた通り、保育指導案通りに保育実習が終わることは、ほとんどありません。どんなに熟練の保育士の受け持つ保育の現場でも、それは同様ですから、ハプニングが起きた時の対応力こそが、保育士として求められるスキルと考えましょう。

経験を重ねていくことで、習得できるスキルですから、学生である現状ではなかなかその方向が見つけ出せないこともあるかもしれません。

そのような時には、実習担当の先生や先輩保育士に相談し、アドバイスを受けるのもいいですね。

まとめ

指導案作成において大切なことは、「子どもたちが楽しく、健やかに過ごしながら、生活に必要となる能力をいかに身につけていくか」まで落とし込んだ計画を立てることです。

想定できることはすべて対応策まで考えて指導案を作成し、当日に挑みましょう。

実習日当日に、指導案通りの展開ができなくても、落ち込む必要はまったくありません。

プロの保育士であっても「思い通りの指導ができた!」という日は、そうそうないというのが実情です。

それよりも、臨機応変に子どもたちに対応しながら、最終的にねらいに近づけるように意識しながら、楽しく指導することを目指しましょう。

実習前にできる準備は、万が一の時やハプニングを考えられる限り想定し、対策までをしっかりと用意して、当日を迎えることです。

そのためにも、指導案作成は大変役立ちます。

実習中は忙しく、指導案作成や実習日誌作成にと慌ただしく取り組みがちですが、実は自分で作成した指導案は、いざ保育士として仕事を始める時にも大変役立ちます。

保育士を目指すということは、子どもが好きな学生がほとんどだと思いますので、せっかく子どもと触れ合う時間を、その子どもたちのためになる指導を与えながら、自分自身も楽しむことができるよう、指導案作成に取り組んでみてください。

この記事を書いた人
えんみっけ!事務局長 Y.T
「えんみっけ!」の開発・運営の責任者(園児の子どもを持つパパ)です。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。