OB・OG訪問は保育学生が現場を知るチャンス!対応してくれる先輩を探そう

2022.07.22 | 見学 | 給料・環境
保育学生のみなさんも、就職活動を始める頃になると「OB・OG訪問」という言葉を耳にすると思います。
ただ、言葉は知っていても、具体的にどのようなことをするのか分からない、という人も多いのではないでしょうか。
今回は、保育学生のOB・OG訪問について、基本的な流れからOB・OG探しまで詳しく解説します。

1.OB・OG訪問とは

保育学生が志望する園で実際に勤務している先輩保育士を訪ねて、園の雰囲気や様子、仕事の内容について聞くのがOB・OG訪問です。

園で仕事をしている先輩から仕事の話を聞くと、現場の保育士が感じる日々のやりがいや体験談を知ることができるため、経験したことは就職活動に大変役立ちます。

1.1保育学生がOBOG訪問することのメリット

就職活動へのモチベーションアップにつながる

「就職活動を始める時期だけれど、何から手をつけたら良いか分からない」という保育学生には、まずOB・OG訪問をしてみることをおすすめします。

現場で活躍する先輩の話を聞くことで、自分が就職した後の姿をイメージできるようになるためです。

就活に向けてのモチベーションアップにも繋がるので、積極的に参加しましょう。

1.2.保育学生のOBOG訪問は「目的意識」が大切

保育学生がOB訪問をする際には「何となく行ってみよう」という気持ちではなく、目的意識を明確にして行くことが大切です。

HPにない園の情報を聞く

OB・OG訪問は、園のホームページなどには記載されていない情報を聞く絶好のチャンスです。

「具体的に休日出勤や残業などがどのくらいあるのか」「福利厚生にはどのようなものがあり、どの程度利用されているか」といった、ホームページではなかなか分からない細かな質問もしやすい機会ですので、気になるポイントは確認しましょう。

OBOGの就職活動の様子を聞く

OB・OGの就活経験談も、この機会にぜひ聞いてみましょう。

これから就活を進める保育学生にとって、経験者の話は大変参考になります。

2.OB・OG訪問の流れを知ろう

具体的なOB・OG訪問の流れについて、見ていきましょう。

2.1.OBOG訪問をする時期

OB・OG訪問をする時期は、明確には決まっていません。

せっかく就職活動経験者であるOB・OGに話を聞くのですから、就職活動に活かせるように、活動が本格化する前の3月や4月に行うと良いでしょう。

就職活動が本格化すると授業や実習、説明会や選考と忙しくなりますから、早めに動いておくと安心です。

2.2.OBOG訪問に対応してくれる先輩保育士を探す

OB訪問に行く時期を決めたら、次にOB訪・OG問に対応してくれる先輩を探します。

先輩保育士の探し方については、後ほど詳しく解説しますので、そちらを参考にしてください。

OB訪問に対応してくれる先輩が決まったら、日時や場所を決めます。

個人でメールや電話を使ったやりとりを行うケースが多いので「仕事などで忙しくしている中、対応してくださっている」ということを忘れずに、できるだけ手を煩わせないようにしましょう。また、メールで連絡する場合でも、登降園時間や、深夜などは避けるようにします。

「メールだから、いつ送っても大丈夫」と考えるのではなく、相手が忙しくないタイミングを見計らって送るのが、マナーと考えてください。

2.3.OBOG訪問に行く

当日は、失礼にならないようにフォーマルな服装で、時間には余裕を持って向かいましょう。「普段着」「動きやすい服装」など、服装に指定がある場合は、その指示に従います。

2.4.OBOG訪問のお礼をする

OB・OG訪問が終わったら、メールや手紙などでお礼の気持ちを伝えましょう。

お礼のメールや手紙は、OB・OG訪問後できるだけ早く送った方が、感謝の気持ちが伝わりやすくなります。

OB・OG訪問への対応は仕事ではありませんから、完全なるボランティアです。忙しい時間を割いて対応をしてくれたのですから、お礼の気持ちは丁寧に伝えましょう。

お礼の文面も、簡潔に「この度はありがとうございました」と送るのではなく、具体的に感銘を受けた話や、参考になったエピソードなどを書くと喜ばれます。

3.OB・OG訪問に対応してくれる先輩の探し方

それでは、OB・OG訪問に対応してくれる先輩の探し方について見ていきましょう。

3.1.説明会やフェアに行く

保育学生向けの説明会やフェアは、いろいろなところで開催されています。

いきなり本命の保育園を絞り込んで、説明会や園見学に行くのは緊張してしまいますから、まずは説明会やフェアに行って様子を知りたいという保育学生も多いでしょう。

実は、この場でOB・OG訪問に対応してくれる先輩を見つけることも可能です。

気になる園が見つかったら「こちらの園への就職を考えているのですが、一度お話を聞かせてください」と、保育園のブースなどで対応してくれた先輩にOB・OG訪問のお願いをしてみてください。

お断りされることもあると思いますが、その場合も落ち込まずに、またの機会を探すようにしてくださいね。

3.2.OBOG訪問専用サイトを使う

最近は、OB・OG訪問専用のサイトというものもあります。

OB・OG訪問専用のアプリやサイトを使って、保育の現場で活躍する先輩とつながって訪問の機会を見つけましょう。

自分の大学だけでなく、他の大学出身の先輩ともつながることができますから、さまざまな経験や就職活動についてのアドバイスを聞いてみてください。

3.3.逆求人サイトを活用

逆求人サイトは、学生は自分のプロフィールをサイトに登録し、それを見た採用担当者が「この学生に会ってみたい」とオファーするシステムです。

オファーを受けた後は、園とチャットで手軽に連絡が取れるようになります。

オファーが来た園に興味がある場合は、園の採用担当者に「先輩保育士に話を聞くことはできますか?」と相談してみてください。

先方は、あなたに興味を持って連絡していますから、そのような申し出には積極的に対応してくれる可能性が高いでしょう。

3.4.SNSなどで探す

OB・OG訪問に対応してくれる先輩を探す方法として、SNSを活用する方法があります。

園の名前で検索し、その結果に出てきた先輩保育士に連絡する方法です。


メッセージ機能などを使って直接連絡することになりますから、相手としては「突然メッセージが来た!」と不安に思う可能性もあります。

必要以上に警戒されないように、先輩が勤務している園に興味があり、OB・OG訪問に対応してくれる人を探している中でたどり着いたと説明を書いておきましょう。

3.5.知り合いに紹介を依頼する

知り合いに紹介してもらうのも、有効な方法です。

志望する園が決まったら、学校の先輩や友人、子どもがいる知人などに「この園にOB・OG訪問したい」と伝えておきます。

知り合いのつながりなら、紹介される先輩側としても安心感がありますし、スムーズに話を進められるでしょう。

3.6.キャリアセンターで探す

学校にあるキャリアセンターを活用して、OB・OG訪問相手を探すのもひとつの方法です。

キャリアセンターなら、卒業生で志望する園に勤務している先輩や、つながりがある人を紹介してくれるでしょう。

3.7.学校の先生に紹介してもらう

学校の先生に相談してみると、卒業生の中から志望する園に就職した先輩を紹介してくれる可能性もあります。

先生に紹介してもらう先輩なら安心ですし、同じ大学出身ということで、先輩自身の就職活動経験談を教えてくれたり、親身に相談に乗ってくれたりすることも期待できます。

3.8.園に直接依頼する

どうしてもOB・OG訪問をする相手が見つからない場合は、志望する園に電話やメールなどで連絡を取り、直接相談してみるのも良いでしょう。

自分から直接園に連絡をするのは緊張するかもしれませんが、園側に「情熱のある学生」と印象を残すことができるかもしれません。

少なくとも、マイナスに作用することは考えられませんから、積極的にコンタクトを取ってみてください。

4.OB・OG訪問に行く前の準備

OB・OG訪問に行く前には、どのような準備が必要なのでしょうか。

4.1.持ち物を用意する

まずは、持ち物を用意します。

就職活動用のカバンに、学生証、筆記用具、園の資料などを用意しましょう。学生の身分証明書である学生証は、必ず持参してください。

園の資料に関しては、パンフレットなどを用意している園と、していない園がありますが、用意している園の場合はそれを持参します。

用意されていない場合は、ホームページで保育方針や園の理念、リクルートページの先輩の声などを印刷します。

どちらの場合も、気になる箇所はあらかじめチェックしておくと良いでしょう。

あると便利なもの

○筆記用具

筆記用具は、シャープペンシル、ボールペン、消しゴム、修正テープなどのほかに、赤・青・黒が入った3色ボールペンを持っていると大変便利です。

○事前に用意した質問を一覧にしたもの(2部)

OB・OG訪問の前には、あらかじめ先輩に質問したい項目を書き出して、一覧表を作っておきましょう。当日はその質問票を2枚印刷し、1枚は自分用に、もう1枚は先輩に渡して、それを見ながら回答してもらうと、スムーズに進行できます。

○腕時計

時間を確認して動くことは、社会人として基本的なマナーですから、腕時計は必須アイテムです。保育士の場合は、小さな子どもを抱っこする場面もありますから、子どもを傷つけないように柔らかいタイプの腕時計を選びましょう。ゴムやシリコン製の柔らかいタイプの腕時計を用意し、それを使うと安心です。

4.2.OBOG訪問に行く際の服装を準備する

まず、OB・OG訪問に対応してくれる先輩に「どのような服装で行ったら良いですか?」と質問しましょう。

特に指定がない場合

「特に指定はありません」と言われたら、フォーマルな服装で行くようにしましょう。

リクルートスーツなら、間違いありません。

「私服でお越しください」と言われたら

「私服で来てください」と言われた場合は、保育の現場に入る可能性もあると考えておきましょう。そのため、動きやすく、かつシンプルな服装が好ましいため、シンプルな黒や紺、グレーのパンツにワイシャツやブラウス、ポロシャツなどを選ぶと間違いありません。

「スーツでお越しください」と言われたら

先輩保育士からスーツで来てくださいと言われたら、リクルートスーツで行きましょう。

OBOG訪問時の服装のポイント

どのような服装で行く場合も、華美なアクセサリーや、だらしのない印象を与えてしまう髪型は避け、清潔感を意識してください。

髪はひとつに結ぶか、短い場合もハーフアップにして、お辞儀をしたときに顔が髪の毛で隠れないようにしておきましょう。

4.3.事前に質問を書き出しておく

OB・OG訪問に行く前には、質問したい内容を書き出す作業が必須となります。

面接官に聞きづらい質問などは、このタイミングで聞くように準備しておきましょう。

特に給与のことや休日・休暇のこと、残業時間などは、質問するとマイナス評価につながるのでは?と不安に感じて質問できない学生も多いようです。

しかし、実際に自分が就職し、勤務することになった場合には、把握しておきたいポイントとなります。

選考前に確認しておきましょう。

5.オンラインOB・OG訪問をすることになったら

このご時世ですから、対面のOB・OG訪問はNGだけれど、オンラインなら対応しますというケースもあるようです。

オンラインOB・OG訪問をすることになったら、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

5.1.オンラインOBOG訪問の基本的な流れ

OB・OG訪問を依頼し、「オンラインなら対抗可能です」と返信が来た場合の基本的な流れは、以下の通りです。

1.日程と実施方法を確認する

候補日は複数候補を挙げるようにし、実施方法は基本的に先方の都合が良い方法で設定するようにしましょう。

2.質問したい内容を書き出し、OBOG訪問をする前日までに送付しておく

対応してくれる先輩にあらかじめ質問を送付しておくことで、当日スムーズにOB訪問を進めることができます。

3.通信環境を整えておく

オンラインでOB・OG訪問を実施する場合、通信環境は大変重要です。

途中で切れることがないように、準備しておきましょう。

4.お礼のメールをする

オンラインOB・OG訪問が終わったら、お礼の気持ちを伝えるためにメールや手紙を送りましょう。

オンラインOB・OG訪問後すぐに送るようにすると「ああ、喜んでくれたんだな」と対応した先輩も安心しますから、早めに送るようにしてくださいね。

5.2.オンラインOBOG訪問時の注意点

オンラインは、音声が明瞭に聞こえないケースもありますから、相手の話には大きく頷くなど「聞こえています」と伝える努力も大切です。また、こちらが話す際にも、聞こえやすいように大きな声で、はっきりと話すようにしましょう。

マスクに慣れてしまうと、外すのに抵抗があるかもしれませんが、オンラインであれば表情が伝わるよう、可能であればマスクを外します。

6.OB・OG訪問を活用して自己PRや志望動機を強化しよう

OB訪問で聞いたエピソードは、自己PRや志望動機を書く際に大変役立ちます。先輩の厚意を就職活動に活かせるよう、準備を整えて向かうようにしてくださいね。

この記事を書いた人
えんみっけ!事務局長 Y.T
「えんみっけ!」の開発・運営の責任者(園児の子どもを持つパパ)です。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。

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