【就活】幼稚園・保育園の見学で聞くべき質問とは?
本記事では、園見学時にどのような質問をすると良いのか、そして注意すべきポイントについて解説します。園見学の準備の参考にしてください。
保育園・幼稚園の見学でさまざまな質問をする意味とは?
就職・転職活動の中で重要な保育園・幼稚園の見学時になぜ質問をすると良いのか、その意味を考えてみましょう。
まず、就職を希望する園をピックアップする際、インターネットや学校にある資料・求人などを利用するでしょう。ときには先輩の話を聞いたり、就職・転職フェアなどに顔を出したりもするかもしれません。
しかし、それらの情報だけではなかなか実際の様子を掴むことは難しいです。実際に園の様子を自分の目で確かめる方が、圧倒的に多くの情報を受け取れるのです。
そのように重要な園見学ですが、見学の時間は限られているため、自分が優先的に知りたい情報をまとめておき、質問内容を用意しておくことで、よりスムーズに必要な情報を受け取れるでしょう。
保育方針や目指す子どもの姿、園行事やクラス運営の進め方などは園によって違います。自分がどのような園で働いてみたいか、自分に合っていそうか検討していく材料として、質問することが重要といえます。
見学当日の質問に向けて事前に準備すること
では、実際に園見学当日の質問に向けて、事前に準備することを紹介していきます。
・公開されている情報を確認する
ホームページやパンフレット等、一般に閲覧可能な情報は事前にしっかり確認します。
最近ではどの園もホームページが充実していることが多く、経営理念や保育方針、保育目標、子どもの定員数や園の特色などが掲載されていることがほとんどです。
ホームページが充実していない、または開設していない場合でも、学校の就職課や資料室に園のパンフレットなどが置いてあることがありますので、確認しましょう。
ホームページに記載されているようなこと、例えば「貴園の保育目標をお聞かせください」のような質問は、「ホームページを見ていないのか?」「事前に調べていないの?」と、相手に悪い印象を与えてしまいかねません。
・質問内容をまとめておく
まずは、就職・転職するうえで、自分が優先したいことと、園見学において自分が知りたいことをピックアップしておきます。
見学先の園が決まり、情報をしっかり確認したら、それらをもとに質問内容をリストアップします。
例えばホームページには、独自の取り組みや大切にしていること、園の特徴なども記載されているはずです。「その件においてもう少し詳しくお話をうかがいたい」など、事前に調べたうえでの質問は好印象を与えるのでおすすめです。
また、たくさん質問がある場合、優先順位をつけておきます。時間が限られていて全部は質問できない場合があるためです。
園見学の際に質問したい内容【保育について】
ここからは、園見学の際に就活生や転職希望者が質問したい内容について、テーマ別におすすめの具体的な聞き方やポイント等を解説していきます。ぜひ参考にしてください。
まずは、一番重要なのが、保育についてです。
保育士や幼稚園教諭を目指す方は、理想の保育像を持っている方も多いかと思います。自分が共感や賛同ができる園、自分の理想とする保育が実現できる園かどうかは、就職・転職において非常に重要です。
そのようなことを確認するため、保育方針や理念、保育目標などに関係することや、具体的な保育の内容については積極的に質問しましょう。
例:
・1日の保育のスケジュールにおいて、貴園が最も大事にしていることはなんでしょうか?
・思いっきり体を動かすことをモットーに外遊びやお散歩に力を入れていらっしゃるとうかがいましたが、雨の日や梅雨時期などはどうしていらっしゃいますか?
・保育室の手作りの壁面装飾がとても素敵ですが、製作はどのようにされているのでしょうか?
・異年齢交流を大切にしているとのことですが、普段から取り組んでいらっしゃることはありますでしょうか?また園内の活動の他、園外では交流を持っていますか?
・年齢や発達に見合った知育玩具にこだわりを持っているとのことですが、選ぶ際の園でこだわっているポイントなどはございますか?
保育内容や、園の方針・こだわりは、園としても最も力を入れて見学者や就活生にアピールしたいところのはずです。「よくぞ聞いてくれました」と思う園長もいることでしょう。
ホームページに掲載されていた情報と絡めながら深掘りしていくのがおすすめです。
園見学の際に質問したい内容【行事について】
幼稚園や保育園では、さまざまな行事があり、保育内容と密接に結びついている場合も多く重要なポイントです。
「行事の準備が大変かな」と心配している方もいるでしょう。園見学の際、行事に関する質問をして、疑問点や不安なことは解消しておきましょう。
その時、「準備の際にはサービス残業がありますか?」などとストレートに質問するのではなく、役割分担や準備の様子などを質問するのがポイントです。
例:
・運動会は地域を巻き込んで行われているとのことですが、具体的にはどのくらいの規模でどんなふうに行っていますか?
・ホームページで、高齢者施設と合同の夏祭りの様子を拝見したのですが、具体的にどのような行事でしょうか?
・行事の担当や係分担はどのように行っていますか?
園によって行事の取り組み方や役割分担、規模感などはさまざまとなっています。地域を巻き込んで大々的に行っている園、多くの行事を行う園もあれば、小規模に行う、最低限の行事のみなどいろいろなやり方があります。準備や役割分担においてもさまざまです。具体的に自分が働くイメージで質問できると良いでしょう。
園見学の際に質問したい内容【働く環境について】
保育園や幼稚園では、職員同士の連携や円滑なコミュニケーションが非常に重要になってきます。そのため、職場の雰囲気や人間関係、職員の年齢層や経験の長さ、保護者との関わり方などは、ぜひ知っておきたい項目です。
しかし、これらの内容はなかなか聞きにくい話題でもあり、直接聞くことは失礼にあたる場合もあるので注意が必要です。
質問の仕方を工夫し、相手が答えやすくなるように配慮しましょう。
例:
・担任同士の連携、違うクラスの先生との連携、全体の連携など、先生同士で情報を共有して連携するために取り組んでおられることはありますか?
・ベテランの先生も多いようにお見受けしますが、産休や育休を経て長く勤めていらっしゃる方もいらっしゃいますか?
産休育休を取ったことがある職員が数名在籍している、年齢バランスが良いなどに該当する園は、離職率が低いだろうことが予想できます。このようにあまり直接的すぎないように質問するのがおすすめです。
可能であれば、先生同士がコミュニケーションを取っている姿も観察できると良いでしょう。
園見学の際に質問したい内容【園の設備について】
園の設備が老朽化していたり、あまり清掃やメンテナンスが行き届いていなかったりといったことが気になる方もいると思います。
事故や災害の対策も含めて、気になる方は以下のような質問をすると良いでしょう。
例:
・園のおもちゃや絵本の消毒や管理はどのようにしていますか?破損したらどのような対策を行っていますか?
・危機管理対策として、園独自の取り組みはありますでしょうか?例えば避難訓練などは定期的に行っていますでしょうか?
・ヒヤリハット対策などは、先生方の間でどのように情報共有していますか?
このような質問は、日頃から危機管理意識が高いかどうか、どのように事故防止に取り組んでいるか、子どもたちの安全のためにどのように配慮しているかなど、その園の意識がわかります。
園見学で質問をするときに注意すべきポイント
ここまでで具体的な質問例がわかったところで、次は注意すべきポイントについて解説します。園見学は決して就職試験や面談ではありませんが、受け入れ側は「この人がうちの園で働いてくれるとしたら?」という目であなたを見ます。したがって、園見学時の姿勢も非常に重要なのです。
■印象の悪い質問、失礼な質問は避ける
印象の悪い質問、失礼にあたる質問は避けましょう。例えば、以下の2点に関する質問は避けた方が良いです。
・給料や待遇面
・他園との比較
理由について説明します。
・給料や待遇面
給料や待遇面についての質問をしたい気持ちはあると思いますが、園見学の段階では避けましょう。
なぜなら「この人は保育についてより、給料の高さや待遇面を重視して就職先候補を探しているのか?」という印象を持たれてしまう可能性があるからです。
園見学において就活学生や転職希望者が注力するべきは、園の様子や雰囲気、保育方針などでしょう。それらを確認しつつ自分に合った園かどうかを判断することが園見学の目的です。
そのため、給料や待遇面についての質問はせず、魅力に感じたことや興味がわいたこと、具体的な日々の保育活動など、その園で自分がどのような保育ができるかを想像できるような質問を心掛けましょう。
・他園との比較
園見学の質問では、他園と比較するような質問は避けましょう。
就職・転職活動をする中で、数か所園見学に行く場合もあるでしょう。その際他園と比較するような発言はタブーです。
例えば「○○ではこのようなことをしていましたが、貴園ではやらないのですか?」などの質問は失礼にあたります。
園にはそれぞれの方針や特色があります。保育方針も保育目標もさまざまです。決して他園と比較するものではありません。
「貴園では音楽リズムに力を入れているそうですが具体的にどんなことをしているのですか?」など、その園ならではの魅力や、独自のこだわり・取り組みなどを見つけ、それらに関する質問をしましょう。
■時間がかかりすぎないよう注意する
質問数はある程度絞り込み、常識的な数を用意しましょう。時間がかかりすぎないように注意する必要があります。
園見学は限られた時間で行うのが一般的です。園によって差はありますが、通常は1回の園見学で1時間程度が多いです。質問は最後の5分か10分でまとめて、というところも多いです。見学しながらメモを取り、説明があったことは省いて、優先して聞きたい質問に絞ると良いでしょう。
そのため、事前に用意しておく質問リストの中から最も聞きたいことなどを2~3個程度ピックアップしておくと良いです。
また、園によっても見学の方法は異なり、定期的に希望者を募集して見学会を開催する園もあります。その場合は見学者は一人ではなく、複数人を同時に受け入れていることも多いでしょう。そのような時は、時間的なことも踏まえ全員の質問には答えられないかもしれません。1個質問ができれば良い方です。
事前に決めた優先順位に従って、状況に応じて質問数を変えるなど、臨機応変に対応できるよう準備しておきます。
まとめ
保育園や幼稚園で働くことを希望する就活生や転職希望者にとって、園見学は、自分が働いてみたい園を選ぶうえで非常に重要です。
インターネットや資料、学校にある情報では知ることのできない情報や園の雰囲気、日々の保育活動の様子を自分の目で確かめることができます。
また、そのような場で、園長や主任、担当職員に直接質問ができる機会は、とても貴重です。
この機会を有意義に活用するために、見学する園の情報は事前に調べつつ、さらに深掘りしたいことや知りたいことを事前に準備し質問しましょう。保育方針や普段の保育の様子、先生方の様子等、自分がそこで働くイメージができるか、自分が理想とする保育ができる環境かどうかなどを考えるうえで参考になる質問がおすすめです。
また、園見学は就職試験や面談ではありませんが、就活の第一歩でもあります。良い印象を与えるために、失礼な質問をしないように注意しましょう。
さまざまな園があり、それぞれの方針も違います。比較するのは失礼にあたります。いきなり給料や待遇面を質問することも悪い印象を与えてしまう可能性があるので控えましょう。
それらを配慮しつつ上手に質問して、充実した園見学を目指しましょう。
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