保育士面接の逆質問で「特にありません」はNG?気を付けたいポイントとは?

2020.12.23 | 就職・転職
保育士面接では「何か質問はありませんか?」と、面接官から逆質問されることも多いようです。
面接を無難に終わらせたい気持ちを優先したり、疑問点がなかったりすることから、「特にありません」と回答してしまうと、実はマイナス評価につながることがあります。
今回は、面接官の逆質問が持つ本当の意味について、ご紹介します。

なぜ、面接官は逆質問するのか?

面接の最後にされる逆質問には、面接官のとある意図が隠されています。

「本当に園に興味があるかを確かめたい」「実際に就業する前に、仕事に対する不安や疑問があるなら、解消しておきたい」「積極的にコミュニケーションを図れるタイプかを知りたい」などのような考えで、逆質問してくることが多いようです。

保育園としては、自分たちの園に就職したい、熱意のある学生を採用したいというのが本音です。自分たちから質問するだけではなく、学生自身の言葉で園に対する興味や関心、不安事などを答えてもらい、園とのミスマッチを防ぎたいという背景があります。

保育士面接の逆質問で「特にありません」がNGな理由とは?

学生側としては、面接の最後の逆質問に対して「下手に質問して、マイナスになったらどうしよう」「何と答えるのが正解か、分からない」「早く面接を終わらせたい」などの理由で「特にありません」と答えてしまう方も多いのではないでしょうか。

ただ、面接は雑談の場ではありません。

お互いを知り、教育理念や園の方針に合致しているか、興味や関心が同じ方向を向いているかを確認する場です。園にマッチする学生を見つけようと、面接官は質問を投げかけていますから、ここはぜひ積極的に質問してみましょう。

ここでは、逆質問で「特にありません」と回答することがNGな理由をもう少し詳しく見ていきます。


■本気度をアピールできる

保育士を志望する学生は、複数園の選考を受けていることも多く、自分たちがそのひとつであるということを園側も理解しています。

となると、可能であれば「この保育園で仕事をしたい!」と情熱を持って自分の園を志望してくれている学生と一緒に働きたい、と考えるのが自然です。それを見極めるひとつの手段として、逆質問は用いられます。

逆質問の内容によって、その学生が園に対して、どの程度興味を持っているかを測っているケースも多いのです。

「園で働く上でどのようなことに気を付けているか」「就職までにどのようなスキルを身に着けておくといいか」など、園での勤務がしっかりイメージできている逆質問をすると、本気度をアピールすることができるでしょう。


■自分をアピールできる

園の特徴に自分のアピールポイントを織り交ぜ、「このような活かし方はできないかと考えているが、どう思いますか」というように、具体的に回答するのもひとつの方法です。

自分をアピールする姿勢は、園側にとっても「やる気がある学生だ」と判断する材料となりますし、園の独自性についてまで言及していれば、「園への理解ある学生だ」と判断することができます。 ただし、自己アピールの場ではありませんから、きちんと質問をしたうえで、チャンスがあれば自己アピールにつなげる程度にとどめましょう。

また、面接官が「結局なにが聞きたいの?」とならないように、要点をまとめて投げかけるようにしてください。端的な表現で相手に伝えることができるかも、保育士として求められる資質です。

さらに、保育士の仕事においては、子ども、保護者、そして他の保育士と密なコミュニケーションをとっていく必要があります。つまり、自分の考えをまとめて他者に伝えるコミュニケーションスキルが重要となるのです。そういったスキルをアピールするという意味でも、この逆質問はチャンスと捉えましょう。 「特にありません」と面接を終わらせてしまうことは、せっかくのチャンスを逃してしまうということです。


■働きやすさを見極められる

逆質問では、待遇面について確認することも有効です。

事前に雇用条件を下調べし、自分の希望する条件と合致するかを確認したうえで面接を受けるとは思いますが、条件をみていてもよく分からないことや、気になるポイントも出てくるでしょう。そのようなときに、逆質問で確認しておくと、安心です。

「待遇面について逆質問したら、マイナス評価につながらないか不安」という方もいるでしょう。しかし、働くうえで待遇は重要です。

自分の希望する待遇すべてを満たしている保育園を見つけるのは難しいかもしれませんが、少しでも希望条件に近い園へ就職したいというのが、学生の本音だと思います。

園側としても、自分たちの提示する待遇に納得のうえ、就職を希望してくれる学生こそが、長く一緒に仕事をしていける仲間だと考えますから、マイナスに作用するとは限りません。むしろ、事前にきちんとリサーチして、真剣に園への就職を検討している学生だということを印象付けることが可能です。

ただ、あまりにも待遇面ばかり質問してしまうと、「この学生は待遇が最優先事項なのかな?」「教育方針よりも、福利厚生ばかり重要視している学生なのでは?」と、判断されてしまうことも考えられます。基本的には、募集要項に待遇については記載されていますから、それを確認のうえ、どうしても気になる点を質問する程度にしておきましょう。

<保育士面接>逆質問する上で気を付けたいポイント

逆質問をされた際に、注意すべきポイントを確認しておきましょう。

 

■調べて分かることはNG

保育園のホームページを読めば分かるような質問は、NGと考えましょう。先ほどもお伝えした通り、面接官は自分たちの園への志望度を知りたいと考えています。

「下調べを入念にしてきたから、面接で聞くような質問がない」と感じる方もいるかもしれませんが、教育理念などは特に、ホームページ上では書ききれない思いを抱いている園が多くあります。

ホームページという限られたスペースでの発信ですから、抽象的な言葉で書かれていることもあります。「具体的にはどのようなことですか?」「どういった活動で実現されていますか」などと、一歩踏み込んだ質問が出てくると、面接官としても嬉しいというのが正直なところでしょう。

面接前に保育園について、園のホームページでリサーチするのは大前提として、そのうえで園の教育方針や社風、雇用条件に関することなどをチェックし、面接で確認できるよう用意しておくといいでしょう。


■すでに話したことはNG

面接で緊張していると、面接官の話をすべて記憶しておくのが難しいケースもあるでしょう。

面接では逆質問の際に、「〇〇についてですが」と言いながら、さっき面接官が話していた内容だ!と気づき、焦る場面もあるかもしれません。そのような事態に陥らないためにも、できる限り、面接官の言葉をしっかりと理解し、記憶しておくようにします。

真剣に聞いていれば自然とできることですから、必要以上に緊張する必要はありません。

ただ、万が一逆質問をするときに、うっかり面接官がすでに話をしたことを質問しそうになったときは、「先ほど、お話にもありましたが」とひと言添え、内容的に一歩深めたものを質問できるように機転をきかせる必要があります。

また、グループ面接の場合は、自分が用意していた逆質問を他の学生が先に聞いてしまうことも考えられます。

そのようなときにも慌てずに済むよう、逆質問はあらかじめ複数用意しておきましょう。

 

■面接官が答えにくい逆質問はNG

面接官が答えにくいと考えられる逆質問は、避けましょう。

面接官は、最初に「園長の〇〇です」「採用担当の〇〇です」と肩書きを名乗るのが一般的ですから、その肩書きを覚えておき、その立場の人が答えられる質問をするようしましょう。

例えば、現場の保育士が面接官である場合は、園の教育方針や今後の展望のような質問には、答えにくいことも考えられます。現場の保育士が面接官の場合は、保育現場の様子ややりがい、大変なことなどを聞いてみるのもいいでしょう。その際には、ぜひ話が広がりやすい質問を選ぶようにしてください。

また、「保育の仕事は楽しいですか?」と質問してしまうと、「楽しいです」で終わってしまう可能性もあります。ですが、「どんなときに保育の仕事の楽しさを感じますか?」と質問すれば、具体的な回答を期待することができます。

相手が話しやすい質問をすることも、保育士として必要な資質です。面接を盛り上げるためにも、回答する側のことも配慮したうえでの逆質問を考えましょう。


■雇用条件の話は?

雇用条件については、先述したとおり、ミスマッチがないように確認しても問題ありません。

ただ、あまりにも雇用条件についてばかり質問していると「とにかく待遇面重視の学生」と印象付けてしまい、あまりいいイメージを持たれない可能性もありますから、注意しましょう。


■最後まで気を緩めない

複数の逆質問を用意していったにも関わらず、保育園側の説明が丁寧で、かつ他の学生に先に質問されてしまい「質問することがまったくない!」という事態になり、つい「特にありません」と回答してしまうこともあるでしょう。

しかし、そういった事態を避けるためにも、面接中は、少しでも疑問に思ったことを心に留めておくようにしてください。

そして、想定していた逆質問がすべて出てしまったとしても「丁寧にご説明くださったので、細かなこととなりますが」とひと言添えて、面接中に気になったことを確認してみるのもひとつの方法です。

そういった姿勢は、面接官に「やる気のある学生」として伝わります。

<保育士面接>逆質問例をご紹介!

保育士面接で、実際におすすめの逆質問をご紹介します。


■保育園の方針について確認できる逆質問

保育園のホームページなどで特色について調べ、実際に勤務することになった場合のことを想定して質問してみるといいでしょう。


・質問例

「保育の現場ではまだ新しい取り組みであるICT化ですが、貴園では導入されているとホームページで拝見しました。実際に導入されて保護者の方たちとの関わり方は変わりましたか?」

「季節の行事を大切にされているとのことですが、貴園で一番大切にされている行事を教えてください」

「〇〇教育を取り入れられていますが、その教育に関して保育士に対する研修制度などがあれば教えてください」


■自己アピールもできる逆質問

自己アピールにつながる逆質問は、面接における逆質問を最も有効に活用したものとなります。

園の特色や方針を踏まえたうえで、自己アピールにつながる質問を用意できるようであれば、考えておきましょう。


・質問例

「貴園で働く前に、勉強しておいたほうがいいことや、取得したほうがいい資格などがあれば教えてください」

「出産育児休暇ありとのことですが、私も結婚や出産を経ても、長く仕事を続けたいと考えています。これまで、そのような形で仕事を続けられている方はいらっしゃいますか?」


■会話が広がる逆質問

自分の特技をアピールし、それが保育の現場で活かせるかを確認するのも、ひとつの方法です。

この質問は、「前向きに仕事をしたい」という意思を表明することにもつながります。


・質問例

「楽器を15年間習っており、コンクール入賞経験もあります。行事などで、子どもたちに音楽に触れてもらう機会をつくれたらと思いますが、お役に立てる行事などがあれば教えてください」

「学生時代、アルバイトで学童保育の仕事をしており、制作活動などに積極的に取り組んでまいりました。子どもたちと自由保育の時間などに、制作遊びをするタイミングなどはありますか?」

逆質問を想定して、質問を用意しておこう

そのチャンスを逃さないためにも、面接前には必ず逆質問を用意しておきましょう。

内容的には、その保育園の独自色が強いもの、例えば教育方針や、その方針を取り入れたオリジナリティのある行事などについて、質問するのもひとつの方法です。

また、面接は保育園側が学生を選ぶ場と考えがちですが、学生が就職先として保育園を選ぶ場でもあります。

「自分がこの園で働くとしたら」と想定することで、質問内容もより深いものとなりますから、実際に仕事をすることを想定のうえ、確認しておきたいポイントなどをチェックしておきましょう。

この記事を書いた人
えんみっけ!事務局長 Y.T
「えんみっけ!」の開発・運営の責任者(園児の子どもを持つパパ)です。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。