保育士になるための学校選び!学費、奨学金なども解説

2020.02.15 | 給料・環境 | 資格・試験
来保育士として働くためには、保育士の国家資格を取得する必要があります。保育士を養成する保育学校に通い、卒業と同時に保育士資格を取得するのが一般的です。
しかし、「保育学校ならどの学校でもOK」というわけではなく、学校の種類によって年数や費用が異なるのです。
この記事では、保育士を目指す方に向けて、保育学校の選び方、学費、奨学金について解説します。

保育学校の選び方のポイントとは?

保育士を養成する保育学校は、「大学・短大・専門学校」の3種類です。それぞれの学校の特徴は、次のことが挙げられます。

■大学の特徴

保育士の資格が取れる学部は、社会福祉系学部に設置されている保育学科、こども学科、幼児教育学科などが該当します。大学のメリットは、専門的な保育の知識が学べること、幼稚園教諭の資格も一緒に取得できることです。現在の保育施設では、両方の資格を取得している人材が求められる傾向が高いので、就職先の選択肢が広がるでしょう。

■短大の特徴

短大は、幼児教育や保育の知識と実技を、両方バランスよく学べるのが最大の特徴です。保育園の実習が受けられるので、より実践的な知識を身に付けられます。2~3年と短期間で資格が取得できるので、早く現場で働いて経験を積みたい方に最適でしょう。

実際に保育園で働く保育士は短大卒が多いため、実績のある学校に進学すると、就職で有利になるというメリットもあります。また、保育士と幼稚園教諭を両方同時に取得できる学校も増えているので、大学ではなく短大に通う方が現実的といえるでしょう。

■専門学校の特徴

専門学校は、保育の現場で役立つ実践的な知識を、短期間で集中的に学べるのが特徴です。入学に学力は問われないので大学よりも入学しやすい、学費が安いというメリットもあります。

大学は一般教養を学びますが、専門学校では保育のカリキュラムを2~3年でみっちり勉強します。保育士になるために特化した学校なので即戦力になれる反面、保育士以外の職業に就くことは難しくなるので注意しましょう。

保育学校の学費はどれくらいかかる?

大学に通った場合、年間の目安は100万円前後、4年トータルで400万円以上かかります。教材費や実習の費用も発生するうえに、一人暮らしの場合は家賃や生活費も必要です。

短大の場合も年間で約100万円と大差ありませんが、2~3年と短いのでトータルの費用は抑えられます。短大でも実習費などは別途なので、250万円くらいが目安と考えておきましょう。

専門学校の費用は、2年間で約200万円と短大より少し安いようです。ただし、学費のみで200万円の学校がある一方、実習費や教材費などの諸費用込みで200万円の学校もあります。学校によって費用に幅があるので、事前に確認しておくといいでしょう。

保育学校の奨学金制度について

学校の種類を問わず、年間で100万円前後の費用がかかります。お金を捻出するのが難しい場合、奨学金制度を利用するといいでしょう。

日本学生支援機構や民間企業や社団法人による給付型奨学金制度、学校独自の奨学金など、奨学金はたくさんの種類があります。保育学校に通うのであれば、国と自治体が実施する「保育士修学資金貸付制度」がおすすめです。

保育士修学資金貸付制度とは、厚生労働省指定の保育学校に通う学生を対象に、2年を上限に月額5万円以内、最大160万円を無利子で貸し付けできます。
入学準備金や就職準備金の加算、生活保護受給者は生活費を一部加算することも可能です。

そして、この制度の最大の特長は、卒業後1年以内に保育士登録をした後、貸し付けを受けた都道府県の施設で継続して5年働くと「返済が免除」になることです。

返済が必要な給付型が多い中、返済不要というメリットはとても大きいでしょう。費用の負担を軽減し、保育士不足を解消することが狙いなので、費用がネックになっている方は積極的に利用することをおすすめします。

おわりに

大学・短大・専門学校のいずれかに通う場合、取得できる資格や費用を比較して選ぶことが大切です。
幼稚園教諭を両方取得できるのは大学が一般的だったところ、現在では短大でも可能になっているため、短大でも就職先の幅は広いといえるでしょう。
専門学校は現場で役立つ実践的な知識を習得できるので、いち早く保育園で働きたい方に向いています。専門知識は費用がやや安いといっても、トータルで約200万円と、短大とあまり大差ありません。
費用がネックで保育士の道を諦めてしまうのではなく、奨学金制度を上手に活用するといいでしょう。
申請した自治体で働くと返済が免除になる、保育士修学資金貸付制度は保育学校に通う学生に最適です。
就職先のことも考え、学校選びは慎重におこないましょう。
この記事を書いた人
えんみっけ!事務局長 Y.T
「えんみっけ!」の開発・運営の責任者(園児の子どもを持つパパ)です。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。

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