【保育士にもパソコンスキルが必要?】保育現場で役立つスキルや習得方法を解説!

給料・環境
公開日:2026.03.02 更新日:2026.02.19
保育士を目指す方の中には、子どもに直接関わらない事務作業について、どのようなことをするのかイメージがついていない方も多いでしょう。
しかし、保育士にとって、行政・役所への提出書類や、保護者へのお便りの作成など、事務作業も重要な業務のひとつだといえます。そして、事務作業を効率よく進めるために、パソコンスキルは必須なのです。
今回は、保育現場で役立つパソコンスキルや、スキルの習得方法について解説します。

保育士にパソコンスキルは必要?

現代の保育士にパソコンスキルは「ほぼ必須」になりつつあります。その背景には、保育業界ならではの「働き方改革」があります。


■保育園でも進むデジタル化

現在、国を挙げて保育現場の業務負担を減らすためのICT化(情報通信技術の活用)が推進されています。

これまで手書きで行っていた膨大な事務作業をデジタル化することで、「事務作業の時間を減らし、子どもと向き合う時間を増やす」ことが目的です。

そのため、多くの園でパソコンやタブレット端末の導入が進んでおり、デジタル機器に全く触れずに仕事をすることは難しくなっています。


「保育業務支援アプリ」の導入が当たり前

特に導入が進んでいるのが、登降園管理や日誌作成などを一括で行う「保育業務支援システム(アプリ)」です(例:コドモン、キッズリーなど)。

保育業務支援システムなどを導入している園では、以下のような業務をパソコンやタブレットで行います。

  • 登降園管理:タッチパネルやQRコードで時刻を自動記録
  • 連絡帳:アプリで保護者へ送信
  • 指導案・日誌:テンプレートへの入力作成
  • お便り作成:パソコンでのレイアウト作成・写真挿入

これらのシステムは直感的に操作できるものが多いですが、スムーズに使いこなすためには、基本的なパソコン操作やタイピングのスキルが求められます。

保育士がパソコンを活用するメリット

保育士がパソコンを活用するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、特に期待できるメリットを2つ挙げてご紹介します。


・業務効率化

保育士の仕事の中には、月間計画書作成や、週案、日案作成、保護者へのお手紙作成、連絡帳記入、園児の基本データ管理など、さまざまな事務作業が含まれます。

従来、そのような事務作業は手書きで行われていましたが、デジタル化により、パソコンが用いられるようになりました。

パソコンの活用は、作業効率の大幅な改善に貢献します。手書きより、スムーズに情報を入力できますし、Excelの関数などを上手く使うことで、今まで電卓で行っていた計算作業の短縮化が見込めるのです。


・情報共有がしやすい

紙ベースで園児の情報や保育記録などを管理していると、どうしても膨大な量となります。

項目ごとにファイリングしていても、その中から取り出したい情報を見つけ出すにはどうしても時間がかかるなどという課題もあるでしょう。

各種情報はパソコンで管理することで、アクセスがしやすくなります。それだけでなく、上司や同僚と情報共有しやすくなります。紙で管理していると情報の紛失リスクや保管スペースの問題などがありましたが、そのような問題もクリアになるのです。

紙からデータへの移行期間や、パソコンでの作業に慣れるまでは少し大変かもしれません。

ですが、一度データへ移行してしまえば、業務がより効率的に進められるようになるのです。

保育士に必要なパソコンスキルとは?

それでは、保育士として仕事をするためには、具体的にどのようなパソコンスキルが必要なのでしょうか。


■スムーズなタイピング

パソコンを使用するうえで、まず必要なのがタイピングスキルです。タイピングとは、ご存じの通り、キーボードをタイプして文字を入力することです。

パソコンを使用して仕事をしても、入力スピードが遅いと、かえって業務効率の悪化につながりかねません。キーボードを見ずにタイプする「ブラインドタッチ」は、パソコンを活用して仕事をするうえで、とても使えるスキルとなるでしょう。

特に、保育士が頻繁に行う業務である文書作成や編集といった作業は、タイピングスキルが必須です。

タイピングスピードが遅ければ、パソコンを使用した仕事は遅くなり、タイピングスピードが速ければ、パソコンを使用した仕事を素早く完了することが可能です。

少しでも効率よく仕事を進めるためにも、タッチタイピングはぜひ身につけておきたいスキルと考えましょう。


■送受信・管理

保育士として仕事をする中で、保護者や業者とのやりとりをメールで行う機会も出てくるでしょう。

友人や家族などとの日常的なやりとりはSNSなどを利用している人も、仕事においてはメールスキルは必須です。ビジネスの基本的な知識として、基本的なマナーやルールは身につけておきましょう。

ここでは、メールでコミュニケーションをとる際に、気を付けるべきポイントをいくつかご紹介します。


・セキュリティ対策

まず、セキュリティ対策についてです。

メールを送るパソコンがウイルスに感染していると、送信相手にまでウイルスを感染させてしまうことになり、大きな迷惑をかける可能性があります。予防策として、ウイルスチェックはこまめに行うようにし、セキュリティ対策は万全にしておきましょう。


・宛先について

メールを送るときに使用する「To」「Cc」「Bcc」は、送信対象を指定するときに使用します。それぞれ用途が異なるため、しっかり理解しておきましょう。

To:メインとなる送信相手に使う
Cc:メインではないが、あわせて連絡したい相手に使う
Bcc:他の送信相手にアドレスが見えないように連絡したい相手に使う

特に気を付けたいのが、「Cc」「Bcc」の使い分けです。

例えば、保護者に一斉送信でお知らせメールを送る場合で考えてみましょう。「Bcc」を使わずに「Cc」で送ってしまうと、メールを受信した保護者はお互いにアドレスが見える状態になってしまいます。これは個人情報の流出ということにもなりかねませんし、トラブルの原因にもなり得ます。

送信前に、宛先設定は適切か、必ず確認するようにしましょう。


・件名や宛先の確認

メールでやりとりをする際に、注意したいことのひとつとして、件名が挙げられます。

一日にたくさんのメールを送受信している相手の場合、時としてメールを見落としてしまう可能性もあるでしょう。メールの件名は端的に、件名を見ただけで用件が伝わるものをつけるように心がけてください。件名の最初に【】をつけるなど、分かりやすく目立つように工夫することも必要です。

また、送信相手の宛先もしっかりと確認し、誤送信や送信し忘れなどのミスが起きないように注意しましょう。


・基本的なメールの書き方

メールを書く際には、まず宛名を書き、挨拶を記入します。

続いて、要件を本文に書き、最後に締めの文章を入れて署名をするというのが基本です。署名は、名刺の代わりに自分が何者かを伝えるために使用するもので、ビジネスマナーの基本であるということを知っておきましょう。

署名に入れる内容としては、次のようなものとなります。

・〇〇保育園(所属園名)
・氏名
・住所
・電話番号
・Fax番号
・メールアドレス
・URL

署名は、テンプレートを使用して自分の署名を一度作成すれば、今後継続して使用することが可能です。

最初にひとつ、自分用の署名を作成しておくと便利です。


・添付ファイルなどのサイズを確認する

添付するデータが大きすぎると、メールを送信しても送信エラーで戻ってきてしまう可能性があります。

動画や写真など、データの大きなものを送付する場合には、データの圧縮や、クラウドに上げて共有するなどの工夫も必要です。


■文書作成

保育士の事務作業で、よく使用するのが「Microsoft Office」製品を使用した文書作成です。

Microsoft Officeには保育園のおたより作成などで用いられる「Word」、簡単な計算やグラフ作成に使用する「Excel」があります。

WordやExcelは、比較的簡単に習得できるソフトですので、基本操作を身につけておくようにしましょう。

WordやExcelなどの基本操作を習得しておくことは、就職活動だけではなく、これから保育士として仕事をしていくうえでも「パソコンスキルがある」と自分をアピールするポイントにもなります。


・Word

文書を作成したいと思ったとき、使用するソフトがWordです。

Wordを使用すると、簡単にきれいなイラストや文字を挿入し、見栄えのいい文書を作成することができるようになります。

手書きの時間をかけたイラストももちろん素敵ですが、業務効率化という意味でWordによる文書作成は大変便利です。

もし、途中で修正したい場合は「戻る」ボタンを使用すれば、簡単に作業途中の工程まで戻ることが可能です。

最近は、就職活動においても履歴書作成などをパソコンで行うように推進する動きが出ています。

履歴書をパソコンで作成できるということは、パソコンスキルの証明ともなります。

一度、自分の履歴書をパソコンで作成してみてください。

学生時代からパソコンでの作業に慣れておくと、いざ就職したときにもタイピングスキルの高さから、現場で即戦力として活躍することが可能です。


・Excel

Excelは表を作成したり、計算を自動化するソフトです。

表作成では、園児の名簿や保育士のシフト表なども簡単に作成できます。

こちらもまた、途中でデザインを変更したり、間違えた場合にも簡単に修正が可能です。

WordとExcelに関しては、提供元であるマイクロソフト社が保育園で使用可能なテンプレートを配布しています。

基本となるテンプレートができていると、レイアウトやデザインなどに時間をかけずに、項目を入力しておくことで簡単に資料作成が可能です。

ぜひ、試してみてください。


■印刷方法

保育現場では、Wordなどで作成した書類を印刷することも多いでしょう。

基本的な印刷方法をあらかじめ理解しておくと、スムーズに業務を進めることができます。

ここでは、WordとExcelの印刷方法について、簡単に解説します。


  • 印刷したいファイルをWordやExcelなどの該当するソフトを使って開きます
  • ファイルタブをクリックし、続いて印刷をクリックします
  • 画面右側にプレビューが表示されますので、確認して内容に問題がなければ、部数やページ設定などを調整して印刷ボタンをクリックしてください
  • 印刷が開始されます

保育士がパソコンスキルを習得するには?

パソコンスキルを身につけるには、お金をあまりかけずに、短いスキマ時間で続ける方法を組み合わせるのが現実的です。

■タイピング練習サイトの活用

パソコンスキルの中でも「タイピング」の練習では、ネット上の無料サイトを活用しましょう。ゲーム感覚で楽しく習得できます。代表例としては、次のようなものがあります。

e-typing(イータイピング):ローマ字入力の基礎からスコア測定までできる定番サイト。ホームポジションの確認テストもあり、現在のレベルが把握しやすい。

myTyping「保育士」特集:「保育士」の単語やフレーズを題材にしたタイピング。保育現場でよく使う語彙で練習できる。


■パソコン関連の書籍を手元に置いておこう

体系的に学びたい、操作に困ったときなどの「辞書代わり」になります。自分のレベルに合った1冊を持っておくと、いざというときに安心です。

書籍の例:「保育者のためのパソコン講座(萌文書林)」


■職場で勉強会を開いて教え合う方法も

得意な職員を講師にして、園内で勉強会を開くのも有効です。職員間の交流になり、園全体のデジタル化への抵抗感を減らすことにもつながります。

パソコンスキルがあれば就活にも好影響?

就職後はもちろんですが、就職活動においてもパソコンスキルはあったほうが有利です。


園探し・園見学申し込みサイトなどを利用した情報収集や、就職を志望する園とメールでのやりとり、エントリーなどをWeb上で行うケースもあります。


今の時代、基本的なパソコンスキルは、就職活動をスムーズに進めるために必要と考えましょう。以下の理由から採用者側へのアピール材料になります。


■「即戦力」として評価されやすい
多くの園で導入が進んでいる「保育業務支援システム(ICT)」やタブレット操作にスムーズに適応できる人材は、導入教育の手間が省けるため重宝されます。

■制作物のクオリティ向上
手書きよりも読みやすいお便りの作成や、行事でのスライドショー作成・動画編集など、保育の質をプラスアルファで高められるスキルとして評価されます。

■指導役としての期待も
現場にはパソコンが苦手な職員も多いため、「周りに操作を教えられる人」「ICT化を推進できる人」として、好条件での採用やキャリアアップにつながりやすくなります。

社会人デビューを前にパソコンスキルを習得しよう

保育士として仕事をしていくうえで、パソコンスキルはあったほうが便利です。

学生時代はタブレットやスマートフォンで済ませていたという人も、いい機会ですからパソコン購入も併せて検討してみてください。

この記事を書いた人
えんみっけ!事務局長 Y.T
「えんみっけ!」の開発・運営の責任者(子育て奮闘中パパ)です。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。

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