公務員保育士になるためにはどうすれば良いのかを紹介
この記事では、公務員保育士の概要をふまえ、公務員保育士になるためにはどうすれば良いのかについて解説します。また、人気が高いからこそ公務員保育士は倍率の高い「狭き門」となっているため、公務員保育士に合格する方の特徴についても紹介します。
公務員保育士とは?
保育園には国や自治体(都道府県や市町村)が運営する公立の園と民間の団体が運営する私立の園の二種類があります。この公立の保育園に勤める保育士のことを「公務員保育士」といいます。
公務員保育士は、学校の先生や市役所の職員さんなどと同じ公務員です。収入が安定しているといったイメージから、保育士を目指す方に非常に人気が高まっています。
一方で、公務員保育士になるためには、私立保育園の保育士とは異なるステップが必要です。次の章では、公務員保育士になるためのステップについて解説します。
公務員保育士になるためのステップ
■ステップ①保育士資格を取得すること
前提条件として保育士資格の取得は不可欠です。具体的な保育士資格の取得方法は以下の通りです。
・厚生労働省が指定する専門学校・短大・大学の保育関連学科を卒業する
・保育士試験に合格する
■ステップ②公務員試験に合格する
公務員保育士になるには、公務員試験への合格が必須です。
自治体によって、試験の日程や試験内容など大きく異なるため、前もって受験を希望する自治体の試験概要をチェックしておくことが大切です。
この時、注意したいのが公務員試験には年齢制限が設けられていることです。年齢制限は自治体によって異なりますが、指定の年齢をオーバーしてしまうと、その自治体では公務員保育士になることはできません。
一般的には試験は一次試験と二次試験の二度にわたって開催され、一次試験では適性試験や保育に関する筆記試験、二次試験では面接や実技・グループワーク・体力試験などが課されます。
■ステップ③採用候補者名簿に掲載される
公務員試験に合格しても、ただちに「採用」となるわけではなく、採用候補者名簿に名前が掲載されることになります。そして、公立の保育園で保育士に欠員が生じた際に「欠員補充」という形で採用が決定することになります。
公務員保育士に合格する人の共通点
公務員保育士試験に合格するために、過去の合格者に共通して見られる3つのポイントを紹介します。
■真面目・誠実・信頼できる印象
公務員保育士の試験に合格している方は、まじめで誠実な印象を与える人が多いです。面接時の不適切な言葉遣いや清潔感の無い服装、自信のない態度などを出してしまうと、合格は遠のいてしまいます。
また、勤勉さをもって筆記試験の学習や実技対策などに取り組むことで試験に合格できる可能性が高まるという面もあります。
■やりたいことが明確
公務員保育士は、待遇面の良さから人気が高い部分はありますが、公務員保育士として採用される方は、「公立の保育園でこんな仕事をしたい」「子どもたちとこんな風に触れ合いたい」といったようにやりたいことを明確にイメージしている方が多いです。
目標が明確になることにより、面接の際にも説得力を持って自分の意思を伝えることができ、他の志望者よりも好印象を与えることができます。
■保育園に強い興味・関心を持つ
3つ目は、地域の保育園に対して強い興味・関心を持つことです。興味・関心を持つことでやりたいことが明確になったり、自分自身が働いている姿が具体的にイメージ出来たりといった効果があります。
興味・関心を高めるための方法としておすすめしたいのは、保育園見学です。実際の職場を見ることで、おのずと保育園に対する関心も高まるためです。
おわりに
公務員保育士は、保育士を目指す方にとってとても人気があります。しかし、保育士資格の他に公務員試験に合格しなければならないというハードルがあり、狭き門となっています。
この記事では公務員保育士を目指す方のために、公務員保育士になるためのステップと公務員保育士に合格する方の特徴についてまとめて紹介しました。待遇の良さはもちろん魅力ですが、公立の保育園でどのようなことをしたいのかを真面目に、誠実に考えることが重要です。
意欲を高めたり、保育園で働くイメージを具体的に抱いたりするために、保育園見学を積極的にするのもおすすめです。
公務員保育士試験の出題傾向とは?
公務員試験は「一次試験(筆記)」と「二次試験(面接・実技)」で構成されるのが一般的です。合格への近道は、満点を取ることではなく「傾向を掴んで効率よく点数を獲得すること」です。
①教養試験は過去問で対策
多くの受験者が壁と感じるのが、高校卒業程度の一般知能や一般知識を問われる「教養試験」です。
数学的な処理や文章理解、歴史、地理など範囲が膨大ですが、ここで重要なのは無理に満点を目指そうとしないことです。
公務員試験の合格ラインは一般的に6〜7割といわれています。数的処理・判断推理に苦手意識を持つ人が多い分野ですが、出題数が多いため「解き方のパターン」を過去問で覚えるのが鉄則です。
時事問題・社会科学は、保育士としても関わりの深い「憲法」や、近年のニュースにまつわる問題がよく出題されます。新聞やニュースアプリで社会の動きを把握しておくことが、そのまま対策になります。
②専門試験は「保育所保育指針」と「法改正」がカギ
専門試験は、保育士資格試験の内容に近いものが出題されます。現役の保育士なら有利な分野ですが、油断は禁物です。特に「保育所保育指針」の改定ポイントや、最新の児童福祉法などの法改正は必ずチェックしましょう。
公務員試験では、実務上のなんとなくの知識ではなく、正確な法的知識が問われます。また、近年の傾向として、「保護者からこう相談されたらどう答えるか」といった事例問題も増えています。これは知識だけでなく、保育観や現場対応力を問うものです。
③面接試験は人物評価が重視される
近年の最大の傾向として、筆記試験以上に「面接(人物試験)」のウェイトが高まっています。最終的な合否は「志望動機の明確さ」「地域・公務員としてどう貢献したいかを語れるか」といった面接での人物評価が決め手とされています。
子ども・保護者と信頼関係を築く仕事であり、人柄やコミュニケーション力が成果に直結するため、保育士不足だからといって「誰でも良い」という採用はできず、安全性と信頼性の高い人材を選ぶ重要性が増しているためです。
「なぜ民間ではなく公務員なのか」「地域の子育て支援にどう貢献したいか」など価値観と目的意識を重視する回答や自分の保育観を明確にし、具体的な経験をもとに自分の言葉で話せるよう準備する必要があります。
公務員保育士にまつわる制限緩和や特例について
年齢制限の緩和
多くの自治体では厳しい年齢制限がありましたが、現在は年齢制限を大幅に緩和する自治体が増えています。上限を35歳、40歳、自治体によっては59歳(経験者枠)まで引き上げるケースも珍しくありません。
また、民間園での実務経験を評価する「経験者採用枠」を設ける自治体も増えています。
資格取得に関する特例
幼稚園教諭免許を持ち、幼稚園や認定こども園などで「3年以上かつ4,320時間以上」の実務経験がある人は、通常の保育士試験(全9科目)を受ける必要がありません。大学などの指定養成施設で「最大8単位」を取得し全科目免除申請をすることで保育士資格が取得可能です。
公務員保育士は行政職として異動やこども園への配属を見据え「保育士資格と幼稚園教諭免許の両方」を要件(または推奨項目)とする自治体が多くあります。
この特例を使えば、働きながらでも最小限の負担で「ダブルライセンス」を取得でき、公務員試験の受験資格を一気にクリアできます。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。
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