「働きやすい保育園・幼稚園を見つけたい!」自分に合う職場を見つけるポイントとは?
「働きやすい保育園・幼稚園」と聞いて、思い浮かぶことはどのようなことでしょうか。
「職場環境が良好であって欲しい」「意見が言いやすい職場がいい」「子どもとしっかり向き合える職場がいい」など、思いつくことをリストアップしてみましょう。
まずは自分にとっての「働きやすさ」について考えることが、就職活動の一歩となるのです。
ここでは、皆さんが働きやすい保育園・幼稚園を見つけることができるように、職場探しのポイントをご紹介します。
働きやすい保育園・幼稚園を見つけたい

「働きやすい保育園や幼稚園で、長く仕事をしたい」
就職活動を始めるとき、そのように考えて志望する保育園や幼稚園探しを始める学生さんも多いのではないでしょうか。
せっかく就職をするのだから、長い期間同じ保育園・幼稚園で経験を積み、さまざまなことに挑戦していきたいと考えるのは、保育や幼児教育を志す人なら、自然な思いといえるでしょう。
先ほども少し触れましたが「働きやすさ」を感じるポイントは、人によってさまざまといえます。大切なのは自分にとって居心地がよく、働きやすいと感じられる環境かどうかです。
自分なりの働きやすい保育園・幼稚園のイメージが固まったら、働きやすい保育園・幼稚園の見極めるために、ポイントをおさえながら園情報を見ていきましょう。
働きやすい保育園・幼稚園の条件とは?
保育士や幼稚園教諭として仕事をするうえで、あなたが大切だと思うことはどのようなことですか?
「園の保育方針が自分の考えに近い」
「労働条件が整っている」
「給与が高い」
まず思い浮かぶのは、このような内容ではないでしょうか。
直感的に「これは大切」と思ったことは、自分の中で大事にしていることといえるでしょう。
最初に大事だと感じたことを胸に留めておくようにしながら、保育園・幼稚園選びを始めましょう。
■保育方針が自分に合う
保育方針は、保育園や幼稚園が掲げている「当園の保育はこうあるべきだ」という根本的な保育に対する考え方や理念を現実的なものへと落とし込み、それを実現するために向かう方向のことと考えましょう。
この保育方針・保育理念が自分の思い描くものと遠くかけ離れていると、いざ仕事を始めたときにミスマッチが生じてしまう可能性があります。
やはり、保育園や幼稚園の保育方針に共感し「自分もこのような姿勢で子どもたちと関わりたい」と思える園に就職することが、保育士として、幼稚園教諭としての幸せにつながります。
保育理念や保育コンセプトは、園のホームページや保育士志望者向けの保育園・幼稚園情報サイト、入園案内資料などに掲載されています。
まずはその内容を見て、自分がイメージする保育の仕事に近いかどうかを確認することから始めましょう。
■労働条件に問題がない
続いて気になるのは、「労働条件」ではないでしょうか。
いくら理想の保育を行なっていたとしても、労働条件が整っていないと身体を壊したり、職場の雰囲気が険悪になったりすることも懸念されます。素晴らしい保育方針を掲げていても、それを実現するための職員の職場環境が整っていなければ、保育にもよい影響が出ることは期待できないのです。
「保育の仕事が夢」であっても、働いてお金をもらい、生活をしていく必要があるので、労働条件は必ずチェックしましょう。
労働条件をチェックする際に、見ておくべきポイントには次のようなものがあります。
・労働時間
まずは、労働時間です。
保育園の場合、子どもを預かる時間帯は朝の7時から夜の20時くらいのところが一般的です。多くの場合はシフト制で、8時間交代制となっているところが多いようです。
近年、保育士・幼稚園教諭の時間外労働について報道されていることもあり「残業はどのくらいあるのだろう?」と不安に感じている人も多いかもしれません。
実際、行事やイベント前になると、園ではその準備に追われて、事務作業を自宅に持ち帰るというケースも少なくないようですが、園によっては行事に対して「特殊業務手当」が支給されるケースもあります。
多少であれば、残業や自宅での作業も仕方がないと思うかもしれませんが、労働時間は精神的にも健やかであるために、とても重要なポイントです。
「有給はどのくらい希望通り取得できるか」
「休憩時間は確保できるか」
「サービス残業を強要されることはないか」
など、就業時間に関することは、確認しておいたほうがよいでしょう。
・給与と手当
保育士の場合、シフト制勤務となるケースが多くあります。
早朝保育や夜間保育、日曜保育などを実施している保育園では、時間外勤務が求められることもありますので、その場合は時間外勤務手当がつくかを確認しておきましょう。
また、残業の有無や残業代についても、確認しておきます。
「給与のことは、なんとなく言い出しにくい」と感じる人も多いようですが、働くうえで守られるべき権利ですから、就職を決める前に必ず確認しておいてください。
また、保育士の場合「通勤手当」「資格手当」「役職手当」「住宅手当」「特殊業務手当」などの各種手当が支給されることもあります。
給与以外で自分の頑張りが反映される手当は、仕事へのモチベーションにもつながりますから、ぜひ確認しておきましょう。
・福利厚生
基本的な福利厚生としては、次のようなものがあります。
・健康保険
・厚生年金
・厚生年金基金
・雇用保険
・労災保険
・退職金制度
・制服貸与
・年次有給休暇
福利厚生は、保育園・幼稚園によって設定が異なります。
志望する園を決めるときには、しっかりと比較・検討することが大切です。
■園が衛生的か
「保育園・幼稚園の施設が衛生的であり、環境が整っているか」という点は、働きやすさを大きく左右します。
「新しくても不衛生である」「古いけれども手入れがされていて清潔だ」というのでは、古くても清潔な環境が整った園を選んだほうがいいことは明らかでしょう。
おしゃれさばかりに注目し、使い勝手の悪い保育室や、華美な装飾が施されていて、キャラクターものの遊具はたくさんあるものの、手入れが施されていない園庭は、子どもたちにとっても扱いにくく、安心して過ごすことができません。
保育園・幼稚園の事前見学で、保育室のつくりや水回り、調理室をはじめ、職員のロッカー、休憩室なども見せてもらえるのであれば、見学させてもらうとよいでしょう。
就職した場合は、すべての場所を自分が使うことになります。
見学する際には実際に自分が仕事をするイメージを持って、細かなところまでチェックしましょう。
■自宅から通いやすい
働きやすさの一つとして「自宅からの距離」も重要なポイントとなります。
無理なく毎日通勤できる距離か、交通手段はどのようなものが考えられるか、マイカー通勤はOKか、マイカーOKの場合、車はどこに駐車できるか、駐車場代は支給されるかなど、細かく確認しましょう。
「多少遠くても、理想的な園だから」と就職を決めた場合、実際の通勤が始まってからあまりにも遠すぎると感じる、交通手段が不便で大きな負担となることも考えられます。
通勤は毎日のことですから、よく検討しましょう。
■園の雰囲気はいいか
園の雰囲気が良好であるかどうかは、職場の雰囲気を見ていればなんとなく分かります。
保育園・幼稚園は女性が多い職場で、そのような環境に難しさを感じ、転職する人も少なくないようです。
園長や主任というような上司は厳しすぎないか、先輩が威圧的ではないか、保護者はどういったタイプが多いかなどをよく観察しておきましょう。
■保育士の年齢層のバランス
求人情報を見ていると、「若い保育士がたくさん活躍しています!」などと書かれているものを目にすることはないでしょうか。「同年代が多いと、何かと安心」と思いがちですが、実際にはどうなのか、よく考えてみてください。
職場環境がよい保育園や幼稚園は、誰しもが「長く働きたい」と考えるものです。そのような職場の場合「結婚や産休や育休期間を経ても、継続して働いている保育士がいる」ということになります。つまり、ベテラン保育士が活躍する職場は、いつか自分のライフスタイルが変化したときにも、安心して働き続けられる環境が整っているという見方もできるのです。
若手がいることも、もちろんよいことです。若い力を積極採用し、育成していこうという園の姿勢の表れでもあります。
そのため、若手、中堅、ベテランまで、さまざまな年代の保育士がバランスよく在籍している園は「働きやすい」と判断する一つの目安になるのではないでしょうか。
働きやすい保育園を見極めるコツ

ここまでは、保育園・幼稚園に求めるポイントや、そのチェック方法について見てきました。
次に、「本当に働きやすい保育園・幼稚園か」を見極めるためのコツをご紹介します。
■求人の内容は直接確認する
求人に応募する場合は、求人サイトに掲載されている内容について園に確認しましょう。求人サイトに掲載されている内容は一例であり、詳細は異なるというケースもあるようです。
「細かい人だと思われるのでは?」と不安に思うかもしれませんが、きちんと確認しましょう。
■自分の目で確認する
最近はインターネット上にたくさんの情報が出ているため、いろいろとチェックしているうちにその園のことを理解したつもりになってしまうこともあるようです。
しかし、インターネットのクチコミはあくまでクチコミであり、他人がその園を見た感想です。
大切なことは、自分の目できちんと園を見て、確かめることです。
実際に保育園や幼稚園に足を運んでみると、インターネット上の情報からは読み取れなかったような実情を肌で感じることができます。
百聞は一見に如かずといいますが、自分の目で見てみないと分からないことは、たくさんあるのです。
■質問リストを作成しておく
実際に面接や園見学に行く前に、まずは質問を用意しておきましょう。
いろいろと聞きたいことがあったはずなのに、いざ園に行くと緊張してしまい、聞きそびれてしまったということがないように、リスト化しておくと安心です。
質問をまとめる作業を通して、自分の中で大切に感じていることが見えてくる、考えが整理できるという効果も期待できます。
質問リスト作成は、志望する保育園・幼稚園に対する理解を深めるためにも、就職活動における自分の考え方や傾向に気づくためにも、大変役立ちます。
■園見学では幅広い点を確認する
園見学に行く場合は、ぜひ園全体の雰囲気をよく見学するようにしてください。
説明についてくれる先生からの話だけではなく、実際に保育している先生の様子や子どもたちの姿、園長先生の普段の様子などを間近に見ることで、現実的に「自分の職場候補」として園を見つめることができます。
職員同士の信頼関係や、子どもに対する対応なども、しっかりとチェックしましょう。
また、若手が意見をのびのびと言うことができる雰囲気かどうかも、園見学ではぜひ確認して欲しいポイントです。
面接などの選考プロセスに入ってしまうと、なかなか園のありのままの姿を見ることは難しくなります。
「あまりジロジロ見るとうるさい志望者だと思われて、マイナスになるのでは?」と不安に思う人もいるかもしれませんが、それは考えすぎです。
本気で就職を考えているからこそ、真剣に園見学してくれている、と園は理解します。
いろいろと見学しているのに、対応が曖昧で、早々に引き上げようとする場合は、園側にあまり見られたくない理由があるかもしれません。
また、保育中にも関わらず、あまりにも長時間見学を続けようとすると、やはり子どもたちの気が散ってしまい、保育の妨げになることもあります。
適度に切り上げるように心がけましょう。働きやすい保育園・幼稚園を見つけましょう!
働きやすい保育園・幼稚園を見つけるためには、まず自分考える「働きやすさ」を追求することから始めましょう。
そのうえで、さまざまな観点から保育園・幼稚園をチェックし、自分の理想に近い園を探します。
「えんみっけ」には、さまざまな保育園・幼稚園の求人情報が掲載されています。
教育の特徴や、担当制保育、一斉保育、異年齢(縦割り)保育、モンテッソーリ教育など、さまざまな観点から園検索もできますので、ぜひ利用してみてくださいね。
保育に関わる方たちとの交流を通じて、役に立つ情報を発信していきます。
最新記事
